玄 関 口 【CD菜園s】 【コンサート道中膝栗毛】 【朝比奈一本勝負】

過去のひとこと(2008年版)


 2008年に書いた「ひとこと」を並べています。よろしければ読んでください。

11月9日
 朝比奈さん関係もクリスマス商戦を控え、ラストスパートに入った模様です。
 
 10月13日の「アフィニスのブラ1」&「東京2回目のブラームスチクルスの1番」
 10月19日の「東京カテドラルのブルックナー選集」「最後のベートーヴェン交響曲全集DVD」&10周年挨拶
 10月26日の「XRCD盤のブルックナー8・9番」
 11月2日の「中丸美繪著『オーケストラ、それは我なり(朝比奈隆 四つの試練)』」&誤報の訂正
 に続いて5週連続の更新です。いったいどういう風の吹き回しでしょうか?
 今週届いた情報は10月19日にもお伝えした、朝比奈さん最後のベートーベン交響曲全集です。
 
 ・ベートーベン…交響曲全集/朝比奈隆&大阪フィル(2000年)
 先日の情報は、NHKエンタープライズによるDVDでしたが、今回のはエクストンによるSACDハイブリッドです。
 カタログ番号はOVCL00354、全部で6枚組となります。また発売日は12月12日となっております。もちろんDVDとは別マイクによる収録です。
 
 これら演奏が初めて発売されたときは、演奏から1ヶ月ちょっとでリリース。また2日間演奏された場合はその両方をほぼ無編集で出す。と言う前例のない発売方法で、かなり話題となりました。
 そして、エクストンの社長である江崎さん個人サイトのBBSでは、全曲揃った暁には編集を施し、改めて全集として発売する、との発言があり、私なんか大いに期待したものでした。
 ―――あれから8年。
 
 またレコ芸の広告ではメディアをSACDからSHM−CDへ変更したり、広告から記述自体がなくなったりして、多くの方をヤキモキさせた様です。
 なんにせよ、12月12日が待ち遠しくなる全集と言えるでしょう。
 また音質の方も、2&6番と9番とその他の曲では使用マイクが全然違いましたので、全集として音の色合いをどのように調整(編集)しているのか、も関心を抱かせます。
 さてさて、8年間も待たせた分の溜飲がぐっと下がる出来栄えになっているのか、注目したいと思います。
(参考リンク:HMV

11月2日
 ……ちょっと穴があったら入りたい更新です。
 
 10月13日の「アフィニスのブラ1」&「東京2回目のブラームスチクルスの1番」
 10月19日の「東京カテドラルのブルックナー選集」「最後のベートーヴェン交響曲全集DVD」&10周年挨拶
 10月26日の「XRCD盤のブルックナー8・9番」
 3週連続更新と頑張りすぎたみたいで、先週(10月26日)の情報はメチャクチャでした。ご指摘をメールでいただきました。
 
 まず、東京カテドラルのブルックナー選集は4・7・8番と序曲ト短調のみで、2回目のブルックナー全集(ビクター盤)に収録された5・9番は含まれていないため、この全集とのダブリは一切ありません。
 よって、全集からの選り抜きとなる、今度ビクターからリリースされるXRCD盤の8・9番は当然ダブリません。
(考えてみりゃ、そんな間抜けなミスをビクターやタワーレコードがするはずがない……)
 
 次は、XRCDを新素材の規格だと書きましたが、XRCDは録音からCD原盤製作まで一貫した音質管理を行うシステムの名称であり、全く別のものでありました。
 新素材の規格はSHM−CDであり、もうひとつがHQCDでありました。
(ググれば一発で分かることをどうして……)
 
 以上2点が事実と違っておりました。該当箇所は修正いたしました。
 全くの初歩的なミスであります。訂正すると共に謹んでお詫びいたします。
(参考リンク:東京カテドラルのブルックナー選集ビクターXRCD盤のブル8同左のブル9
 
「間違えないよう十分気をつけてください。」と書いてる自分が真っ先に間違ってるじゃねーか。
 
 
 
 これだけじゃ、面目が立たないので、書評をひとつ書きたいと思います。
 
・中丸美繪著「オーケストラ、それは我なり(朝比奈隆 四つの試練)」 文言春秋刊
 以前も書きましたが、朝比奈さん本人だけでなく、幼少を知る人や大学・大陸時代を知る人など80名を超える人々にインタビューを行い、1998年から長期にわたる取材を行ってきた素晴らしい伝記であります。
 朝比奈隆の一生を大きく4つの時期に分け、重めの文体でじっくりと追っています。
 特に素晴らしいのは朝比奈隆を晩年の神格化された全人的人格者とは捉えず、光も闇も併せ持つ一個の人間と捉え、それを包み隠さず抉り出している所です。今までそのようなアプローチの書籍はありませんでした。
 ですから、次々と明かされるエピソードは度肝を抜くものが目白押しで、出生の秘密や学生時代の恋愛、戦前に指揮者のポストを得ようと足掻く姿、戦中上海・ハルビンでの輝かしいキャリアとそこからの転落、戦後のオーケストラ設立とその後にまつわる人事のイザコザ、高まる名声と大阪フィルとの軋轢、限界をとっくに超えていた最晩年の姿、どれもグイグイと惹き込まれると共に、晩年に達する偉業はまさに奇跡だったんだなと、本人・周囲の方々の苦労に胸が熱くなりました。
 朝比奈隆の人生を語る上で、欠くことの出来ない超一級の資料と言えるでしょう。これを読まずして、朝比奈フリークを語る資格はないと断言しちゃいます。
 個人的には、朝比奈さんの後姿の写真が脳裏から離れません。
(参考リンク:Amazon
 
 それでは、今から穴掘って埋まって来ますので、今週はこのへんで。

10月26日
 先々週は「アフィニスのブラ1」&「東京2回目のブラームスチクルスの1番」
 先週は「東京カテドラルのブルックナー選集」「最後のベートーヴェン交響曲全集DVD」&10周年挨拶
 盛り沢山の情報をお送りしましたが、なんと3週連続の更新となりました。
 
・ブルックナー…交響曲第8番
・ブルックナー…交響曲第9番
 これだけだと何の演奏だかサッパリ判んないと思いますので、じっくりと読んでくださいねY(ハート)
 まずはブル8の方から。
 オケは大阪フィル、演奏年月日は1983年9月14日、会場は東京カテドラル聖マリア大聖堂、レーベルはビクター、カタログ番号はJMXR30001、メディアはCDの2枚組み(XRCD)です。
 そしてブル9の方は、
 オケは新日本フィル、演奏年月日は1980年6月4日、会場は東京カテドラル聖マリア大聖堂、レーベルはビクター、カタログ番号はJMXR30003、メディアはCD(XRCD)となっております。
 
 んん? 先週もビクターから東京カテドラルのブルックナー選集が出る、ってあったけど、何が違うの? とお思いでしょう。
 今回のCDは、朝比奈さん2回目のブルックナー全集(ビクター盤)から抜粋して、XRCD化したと言えるもので、8番はまったく別の演奏です。ただし9番については完全にダブります。まあXRCD化しているので、音質が違うのだろうとは言えます。(7番ならこんなことにならなかったのに……)
 ちなみにXRCDとはポニーキャニオン等のHQCDと同じように新素材の規格で、通常のCDプレイヤーで問題なく聴くことが出来ます。(XRCDとHQCDとで張り合っている訳ですね)
 (訂正に関して追記1:東京カテドラルのブルックナー選集は4・7・8番・序曲ト短調のみ復刻されたため、今回のXRCD盤の8・9番とダブリは一切ありません。)
 (訂正に関して追記2:XRCDとは録音→CD原盤製作までの工程一貫管理システムの名称であります。素材に関する規格はSHM−CD及びHQCDであり、全く別物です)
 気になる発売日は両方とも12月5日となっています。
 そうそう、9番のジャケットには東京カテドラルのブルックナー選集LPと同じものが使われているようですから、間違えないよう十分気をつけてください。
 (参考リンク:ブル8ブル9
 
 今週はこの辺で。

10月19日
 ついにここまでたどり着きました! お蔭様を持ちまして、石田工房は開設よりなんと10年を迎えることが出来ました!
 こんなにも長く続けられてきたのは、こうしてご訪問して下さる貴方様のお蔭です。心より感謝申し上げます。
「石の上にも3年」との言葉がありますが、開設時に誓った「10年は絶対続ける」を実行出来て、非常に感無量です。思えば遠くに来たもんだ。
 最終目標である「50年続ける」に向かって、20年、30年と(グダグダと)続けていく所存でありますので、どうか長〜い目で見守って下さいませ。
 
 
 さて、先週の当欄で「アフィニスのブラ1」と「東京2回目のブラームスチクルスの1番」の情報をお伝えしたばかりですが、引き続き今週も朝比奈隆情報をお送りします。
 まず最初は、私がうっかり見落としていたばかりに、ご丁寧にもメールで教えて頂いた情報です。
 
・ブルックナー…交響曲選集(4・5・7・8・9番・序曲ト短調)(4・7・8番・序曲ト短調)
 全集やら選集やらが出て、混乱するかもしれませんが、これは以前ビクターから発売されていたものです。27年前に、LPが限定プレス(シリアルナンバーが入っていました)されただけだった1980年に東京カテドラル教会聖マリア大聖堂で演奏されたものの復刻となります。
 一部(5番と9番のみ)は2回目の全集(ビクター盤)に収録されましたが、4・7・8番・序曲ト短調は非常に貴重な復刻と言えるでしょう。 (この選集には4・7・8番・序曲のみが収録されています)
 これはタワーレコード独自企画である“ヘリテージ・コレクション”のVol.6として発売されるもので、初回限定プレスとなります。レーベルはTower Records Victor Heritage Collection。CDの4枚組で、カタログ番号はNCS-631です。気になる発売日は10月3日と言うことで―――、もう発売されているじゃないですかっ! 正直すまんかった。“初回限定”と歌いつつ割と長くショップに残っているものもありますが、今回のように権利的にややこしいものは、1度なくなると永遠に手に入らなくなることがありますので、食指がピクピクッと動いたらタワーレコードに突撃することをお薦めします。個人的に7番なんかグッドです。
 (参考リンク:タワーレコード
 
 
 続いては映像の情報です。ちょっとびっくりするようなものも入ってます。
 
・最後のベートーヴェン交響曲全集
 2000年に大阪フィルと行った朝比奈さん最後のベートーベンチクルスの模様がDVDで発売されます。DVD6枚組で、レーベルはNHKエンタープライズ、カタログ番号はNSDX-12494、発売日は12月26日となっております。
 演奏自体はすでにエクストンからCDで発売されていますが、今回のはNHKが収録したものなので別テイクとなります。
 これらのDVDはバラ売りもされますが、ボックスで購入すると特典DVDが付いてきます。これがすごい。
・「朝比奈隆のベートーベン 中学生・高校生へのメッセージ」よりエグモント序曲(1998年放送)
・大映映画「山猫令嬢」よりエグモント序曲(1948年上映)
 何がすごいのかと言うと、特典2つ目である「山猫令嬢」は音だけではなく、朝比奈さんが演奏している姿も映画の一部分として残っていることです。
 なんと60年も前のものですので、映像としてはもちろん最古、演奏も京都帝国大学学歌、ジャワの唄声に続く3番目のものとなります。
 映画の存在自体は、私も入会しているブルックナー愛好会を通じて知ってはいたのですが、今回自分の目で見ることが出来るとのことで、歓喜に打ち震えております。関係者のご尽力に深く感謝いたします。
 (参考リンク:タワーレコード
 
 
 10周年だからと言って、何の企画も用意出来なかった辺りが、当サイトのグダグダっぷりを現していると思います。“スローライフ”なんて言葉がありますので、“スロー更新”で頑張って行こうと思います。(言い訳もグダグダ)
 それではこれからもよろしくお願いいたします。

10月13日
 すっかり秋らしくなってきましたが、気候が急に変わったりするので、風邪など引かないようお互い気をつけましょう。
 
 さてさて先日、新星日本交響楽団との演奏を見事復刻させた東武トレーディングがまたもや Good job を行ってくれたようです。
 
「日本のオーケストラ2008」
・ブラームス…交響曲第1番
・ワーグナー…ジークフリート牧歌
 指揮はもちろん朝比奈隆、管弦楽はアフィニス夏の音楽祭祝祭管弦楽団、1998年8月19日すみだトリフォニーホールでのライブ録音です。
 いわゆる「アフィニスのブラ1」が市販化されます。ジークフリート牧歌の方は以前「アフィニス・サウンド・レポートNo.18」としてアフィニス文化財団から無料頒布されていました(現在は在庫なし)が、ブラームスの方は名演の呼び声に反して、今まで陽の目を見なかった演奏でした。
 レーベルはアフィニス文化財団ですが、販売は東武トレーディングが行うようです。カタログ番号はAF0013、メディアはCD、発売予定日は11月10日となっております。
 ちなみにこのCDは財団創立20周年を記念して作られたもので、普通は図書館等に寄贈して終わりなのですが、今回は特別に一般販売するそうで、初回限定販売です。もし気になったら思い切ってゲットしちゃいましょう。
 そうそう、このCDにはおまけとしてベートーベンの交響曲全集が付いてきます(笑)。内容はアフィニスが今まで助成してきた演奏会から、様々な楽団の演奏を1楽章ずつ切り貼りしたものです。朝比奈&大阪フィルは2番の第1・2楽章を担当しています。(2000年3月10日の演奏) ですからこのセットはCD6枚組みとなりますので注意してください(笑)
 (参考リンク:HMV
 
 続いては、フォンテックがこれまた Good job を行ってくれました。
 
・ブラームス…交響曲第1番
 指揮は朝比奈隆、管弦楽は東京都交響楽団、1996年4月6日サントリーホールでの演奏です。レーベルはフォンテック、カタログ番号はFOCD9399、メディアはCDで、気になる発売日は11月21日となっております。
 朝比奈さんはブラームスチクルスを東京では3回行っています。そのうち1回目と3回目は新日本フィルと行い、この両方ともフォンテックより交響曲全集としてCD化されました。今回のは2回目のものですが、曲によってオーケストラがバラバラだったため、市販化が困難だったようです。しかし今回、この中から1番が陽の目を見ることが出来ました。
 このCDのセールスが良ければ、続く3曲の発売にも弾みがつくと思うので、おひとついかがでしょうか?
 (参考リンク:HMV
 
 さて、久しぶりに帰宅すると朝比奈協会から何やら小包が届いておりました。表に「文芸春秋」と書いてあったので、悪い予感がしたのですが、とりあえず開封しました。
 
・中丸美繪著「オーケストラ、それは我なり(朝比奈隆 四つの試練)」(参考リンク:Amazon
 
 が入っていました。同封の手紙には「残会費でこれを割引価格にて購入し、全会員の皆様に無料頒布する」と書いてありました。
 ……ちょっと待て、この本の代金は会員が出した会費から出ているのだから決して無料じゃないぞ。それに会員のせめて過半数はこの本の購入を(例え割引価格だろうと)了承しているのか? そうでなければ会員に無断で使い込みしたことになるぞ。(事前に希望者を募って、その希望者に無料で頒布するのなら話は別だが) もう何から何までやり方が間違っている。
 何より重要なのは、私はこの本を既に買って読み始めている、ってことです(笑) いま机の上には同じ本がなんと2冊も!(笑)
 私にとっては前回のモツレク在庫処分同様、ゴミを押し付けられた気分です。あ〜あ。
 協会とは個人の所有物ではありませんことよ。
 
 協会のポン助とはまったく関係なく、中丸美繪さんの著作はなかなかの読み応えがある力作です。朝比奈さん本人や周囲の方々に細かくインタビューを行い、きちんと調べた上でじっくりと朝比奈さんの生涯を追っています。
 朝比奈フリークは必読の1冊でしょう。
 
 今週はこのへんで、それではまた来週〜。

9月15日
 あと一ヶ月ほどでこの石田工房も10周年を迎えるのですが、その前にアクセスカウンターが9万ヒットを超えることが出来ました。
 こんなに多くの方に訪問して頂けるとは開設当初は夢にも思わなかったです。ここまで来れたのも皆様のお蔭です。誠にありがとうございます。
 
 さて、恒例の朝比奈さん情報ですが、フォンテックから“指輪”に続き、復刻の情報が入りました。
・ブルックナー…交響曲第7番(2001年)(カタログ番号:FOCD9367)
・ブルックナー…交響曲第5番(カタログ番号:FOCD9365)
・ブルックナー…交響曲第7番(1997年)(カタログ番号:FOCD9364)
・ブルックナー…交響曲第8番(カタログ番号:FOCD9362)
・ブルックナー…交響曲第9番(カタログ番号:FOCD9361)
・シューベルト…交響曲第8番「未完成」(カタログ番号:FOCD9360)
・シューベルト…交響曲第9番「グレイト」(カタログ番号:FOCD9359)
 
 オケはすべて東京都交響楽団で、フォンテックが録音した都響との演奏がごっそり復刻される模様です。
 メディアはCDで、リマスターされているのかは、現段階では不明ですが、プライスが1枚1500円代になっていて求めやすくなっているのではないでしょうか。
 気になる発売日は10月21日の予定となっております。
 (参考リンク:ブル7(2001年)ブル5ブル7(1997年)ブル8ブル9未完成グレイト
 
 
 そうそう、リマスターと言えば7月20日の当欄でご紹介したポニーキャニオンのCD4種ですが、HQCDという規格によるものでした。これは録音・再生の規格ではなく、CD素材の規格で、要は今までの原料とは違うものでCDを作成したから音質が良い。と言ったもののようです。一昔のアートンCDを彷彿とさせます。普通のCDプレイヤーでも問題なく再生できます。
 実際の音質の方は……すみません、後で詳しくちゃんとやりますんでどうかお待ちください。

8月24日
 まだまだ暑い日が続きますが、朝比奈情報もホットな7月が続いております。
 
・グラズノフ…交響曲第8番、チャイコフスキー…交響曲第6番「悲愴」、リャードフ…8つのロシア民謡より『愁いの歌』
 (参考リンク:HMVTower
 
 なんと、今は亡き新星日本交響楽団とのライブ録音です。グラズノフは92年1月18日サントリーホール、チャイコは同年同月26日東京芸術劇場、リャードフはたぶんチャイコと同じ日の演奏です。
 フォーマットはCDで2枚組みです。またカタログ番号はTBRCD001で、気になる発売日は9月1日となっております。
 
 グラズノフの交響曲第8番は朝比奈さんが駆け出しの頃、グラズノフとリャードフの弟子であり、1900年代初頭のアジアで最高の音楽家であった師エマヌエル・メッテルさんから最後のレッスン教材として教えられた曲で、本人には格別の思い入れがあったものです。以前は新星日本響の自主制作盤としてコンサート会場は基より、CDショップ等でも販売しておりましたが、同オケが東京フィルハーモニー交響楽団に吸収された際に入手不可能になっておりました。
 そしてチャイコの悲愴ですが、これは日本で一番有名なブートレッ……オホン、クリエイティヴ21と言う謎のレーベルから出ていたものと同一の演奏だと思われます。
 
 発売するレーベルは“東武レコーディングズ”と言ってこのCDでデビューとなります。「内外の名演をご紹介すべくこれからも果敢に挑戦して参ります。」の言葉通り、第1弾は非常にアグレッシブなタイトルで、私は高い評価をしたいと思います。
 朝比奈さんと新星日本響との演奏はこの他にもベートーベンのミサ・ソレムニスやマーラーの復活が自主制作盤LPとしてありましたので、こちらも市販化してくださることを切に希望します。

7月20日
 あついっ! あつくて死ぬぜっ!!
「猛暑日が続きますからね」って、なんのことだ? 今、猛烈に熱いのは朝比奈隆に決まっているだろ!
 
 てな訳で、いつも通りのインフォメーションです。
 6/29のブラ2と指輪、7/13のチャイコと衛星放送特番に続き、CD復刻の情報が入りました。
 
・シューベルト…交響曲第9番「グレート」(カタログ番号:PCCL50004)
・チャイコフスキー…交響曲第5番(カタログ番号:PCCL50005)
・ドボルザーク…交響曲第9番「新世界より」(カタログ番号:PCCL50006)
・R.シュトラウス…アルプス交響曲(カタログ番号:PCCL50007)
 オーケストラはすべて大阪フィル、レーベルはポニーキャニオン、発売日は9月17日となっております。
 メディアはCDとのことですので、SACDやDVD−Aとのハイブリッドではなさそうです、またリマスター等を行っているかどうかは、現段階では不明です。詳細がわかり次第、続報でお知らせします。
 チャイコフスキーは多分バースデーコンサートの分だとは思いますが、その辺も合わせて続報をお待ちください。
 (参考リンク:グレートチャイコ5新世界アルプス
 
 
 続いては書籍の話題です。
 
・岩野裕一著…朝比奈隆 すべては「交響楽」のために
 著者は岩野裕一氏、出版は春秋社、ISBN-10:4393931807、ISBN-13:978-4393931806となっております。
 内容は朝比奈さんの生涯を追いつつ、近代日本文化の最良の具現者としての姿を多角的に活写したものらしいです。
 この本の珍しい所として、DVDが付録として付いております。その内容は故実相寺昭雄監督が撮影した新日本フィルとの演奏をハイライトで収録されたものとなっています。
 曲目は
・ベートーベン…交響曲第6番「田園」より第1楽章
・ベートーベン…交響曲第3番「英雄」より第2楽章
・ベートーベン…交響曲第7番より第4楽章
・チャイコフスキー…交響曲第6番「悲愴」より第1楽章
・ブラームス…交響曲第3番より第4楽章
・ブルックナー…交響曲第4番「ロマンティック」より第3楽章
・ブルックナー…交響曲第7番より第2楽章
 以上の抜粋となり、収録時間は116分だそうです。
 実相寺監督が撮影した演奏はかなりの数になるのですが、DVD「朝比奈隆 交響的肖像」に収録されたブラームスの1番、4番、ブルックナーの3番以外は陽の目を見なかったため、当書への付録は抜粋とは言え貴重であることは変わりありません。
 (参考リンク:Amazon
 
 
 コジマ録音のブラ2が家に届きました。ライナーノートを眺めていたら下田さんの名前を発見。大フィルレーベルの動きがなくなって以来、非常に気になっていたのですが、活動再開を確認できてとても嬉しかったです。朝比奈さんの貴重な音源をこれからもガンガン発掘して市販化してくださることを期待しております。
 
 それでは、あまりの暑さにかなりハイになっている石田からお送りしました。

7月13日
 さてさて、先々週(6月29日付)ブラ2と指輪の情報をお知らせした所ですが、朝比奈月間に相応しく更なる情報が飛び込んできました。
 
・チャイコフスキー…交響曲第4,5,6番/朝比奈隆&大阪フィル
 これはDVDです。
 演奏日は4番が1990年10月5日、5番が同年11月5日、6番が同年12月5日となります。またボーナストラックとしてチャイコの組曲第3番より「主題と変奏」(6番と同日演奏)が収録されています。そして場所は大阪ザ・シンフォニーホールです。
 この演奏自身は既にポニーキャニオンからCDで発売されている演奏ですが、今回のDVDは別マイクから収録された別音源で、映像もハイビジョンで収録されていることなので、細微な画像が期待できるのでないでしょうか。
 レーベルはシンフォニアレーベル、カタログ番号はDABC003、発売日は間近の7月20日となっております。
 (参考リンク:HMV
 
 それにしてもシンフォニアレーベルですよ、シンフォニアレーベル。
 以前、ドボルザークの新世界やブルックナーの9番のDVDを発売したことのあるレーベルですが、ここからの新譜は6年ぶりでしょうか。
 ここの母体である朝日放送は朝比奈さんの録音・録画が山ほど眠っているロストワールドですから、今回のDVDで弾みをつけてもらって、是非とも続編に繋げていってもらいたいと思います。(きっと権利関係で上手く行かなかったであろうブルックナーやブラームスも何卒……)
 
 
 次の話題。
 ちょっとお伝えが遅くなりましたが、朝比奈さん生誕100年を記念した企画が盛んなのはレコード界だけではなく、放送界もいま注目すべきプログラムが目白押しです。
 
 まずはNHK衛星第2では“朝比奈隆の芸術”と題して4回の放送を行っています。
第1回(7/ 7)…ベートーベン/交響曲第3,5,7番(大阪フィル)
第2回(7/14)…ベートーベン/交響曲第1,8,9番(大阪フィル)
第3回(7/21)…ブルックナー/交響曲第5,8番(5番シカゴ響、8番N響)
第4回(7/28)…ブルックナー/交響曲第4,9番(N響)
 
 すまん、第1回はもう終わってます……。
 すべての演奏がソフト化されていますが、Bモードでの放送となりますので、かなりの高音質・高画質が期待できるのではないでしょうか。
 (参考リンク:NHK
 
 続いても衛星放送(と言っても衛星デジタルラジオ)であるミュージックバードから計36時間にも及ぶ大特集が敢行されます。
 
第1回(7/19)12:00〜18:00
第2回(7/20)18:00〜24:00
第3回(7/21)12:00〜24:00
第4回(7/26)12:00〜18:00
第5回(7/27)18:00〜24:00
 
 曲目がメチャクチャ多いんで、詳細はミュージックバードの特集ページを参照してもらうとして、私的に気になったのは、新日本フィルとの指輪全曲、今では入手困難なODEから発売されていた北ドイツ放送交響楽団との数々の演奏、TOKYO FMの「トランス・ワールド・ミュージック」再放送、そして未CD化である「田園」と「運命」のライブがあります。
 特に「トランス・ワールド・ミュージック」は海外オケとの演奏がメインで、未ソフト化のものが多くみられ、マニア垂涎のものばかりです。
 
 ミュージックバードを聴くには申し込みが必要ですが、聴ける環境である方はチャレンジされてはどうでしょうか。
 (参考リンク:ミュージックバード

6月29日
 何だか、すごくお久しぶりのような感じがするのですが、きっと気のせいですよね。
 
 今年は朝比奈隆さん生誕100年のメモリアルイヤーということで、2月〜3月ごろに前哨戦としてCDの復刻ラッシュがありました。
 この調子で行くと、誕生月である7月はいったいどうなってしまうのだろうと、いらぬ心配をしていましたが、先日(25日)に発売されたブルックナーのミサ曲第3番(参考リンク:HMV)に続き、初レコード化となる新譜と超大作のCD復刻が発表されました。
 
・ブラームス…交響曲第2番、メンデルスゾーン…フィンガルの洞窟/朝比奈隆&大阪フィル
・ワーグナー…楽劇『ニーベルングの指環』全曲/朝比奈&新日本フィル
 
 ひとつ目は朝日放送の「大フィル サンデーコンサート」の放送音源をCD化したもので、市販化は初めてです。フィンガルの洞窟は朝比奈さんの演奏としては曲目自体が初出となります。
 演奏年月日はブラ2が1978年10月26日、メンデルスゾーンは1980年9月17日です。場所は両方ともフェスティバルホール、レーベルはコジマ録音、カタログ番号はALCD8032、気になる発売日は誕生日の前々日である7月7日となっています。
 
 ふたつ目は日本で初めて敢行された「指輪」全曲演奏の記録です。(ドイツ人が加わっていない全曲録音としても唯一かも)
 このCD12枚組となる大全集は、もともとは山野楽器から発売されていましたが、今回は録音を手掛けたフォンテックからの復刻となりました。またDSDによるリマスターが施されているとのことで、音質の変化にも興味が湧きます。
 録音年は「ラインの黄金」1984年6月11日、「ワルキューレ」1985年10月12日、「ジークフリート」1986年4月19日、「神々の黄昏」1987年10月3日です。場所は東京文化会館、レーベルは前述の通りフォンテック、カタログ番号はFOCD9375、発売日は7月31日となっています。
 ちなみに今回は歌詞対訳が付いていないそうです。(山野楽器盤は豪華な冊子が付いてました)
 (参考リンク:ブラ2指輪
 
 
 それにしても、コジマ録音関係の新譜はすごく久しぶりです。朝比奈関係ですと大フィル自主制作として発売された1997年のブル7以来でしょうか?
 またこのCDは「大フィル サンデーコンサート Vol.1」と銘を打たれているので、このCDの売れ行き次第で第2弾、第3弾と続いて行くんじゃないかと期待しております。
 大フィルレーベルが事実上休止状態な今、コジマ録音及び大阪フィルの関係者の皆さんには是非とも頑張って欲しいものです。
 
 一方「指輪」の方も12枚組という凄まじい枚数に対して、なんと10,000円という破格値での販売となりそうです。この物価高のなか非常に頑張っていると思います。
 上にも書きましたが、この曲の日本初演(演奏会形式ではありますが)のみならず、オール日本人演奏家による演奏、全くのノーカット、ワーグナーの希望した通りのオケ編成、というかなり珍しいものとなっています。
 ちなみに俵孝太郎さんによると、このCDの発売が朝比奈さんが文化功労者に選ばれた要因のひとつとなったそうです。
 
 
 さて、朝比奈隆生誕100年として本番となる7月を目前として俄然面白くなってきましたが、他のレーベルはいったいどんな隠し玉を持っているのでしょうか? 非常に楽しみです。

4月27日
 さて、世間ではGWと言うことで、昨日から来週の火曜まででっかくお休みを取っている方もいると思います。
 そんな少し浮かれた気分のなか、CD新譜の情報が飛び込んで来ました。
 
・ブルックナー…ミサ曲第3番/朝比奈隆&大阪フィル
 レーベルはビクター、カタログ番号はVICC60655、発売日は6月25日の予定、となっております。
 ちなみに独唱は中沢桂(S)、伊原直子(A)、林誠(T)、勝部太(Bs)の4人で、1983年9月16日に東京カテドラル教会・聖マリア大聖堂で行われた演奏会の模様となります。
 演奏について詳しいことは手前味噌ですが、朝比奈 無制限一本勝負を参考にして下さい。
 (参考リンク:HMV
 
 朝比奈さん生誕100年に合わせて、フォンテック、ポニーキャニオン、キング、エクストンと続けざまにリリースされてきましたが、ついにビクターも参戦です。
 GWと気楽に浮かれることの許されない、世界を含む世間の情勢ですが、朝比奈さんのCDに関してだけは少し浮かれることを許してください。
 それにしてもビクターさんの復刻はこのミサ曲だけですか?(不満気)

3月2日
 ♪明かりを点けましょ雪洞に〜。
 暦も3月に入り、桃のセックとなりました。春はもうすぐです。
 暖かくなるとおつむがぬるくなる人が増えますが、私は季節を先取って、もうぬるくなっていたようです。
 
 前回(2月17日)の更新時に朝比奈&大阪フィルのブルックナーについて、エクストンのSACDで4番と7番はまだ発売予定には上げられてない、と偉そうに書いていましたが、実はもうすぐ(2月20日に)発売される、とのご指摘を受けました。
 ……ぐはっ(吐血)
 CD評をメインとするサイトとして、朝比奈さんファンサイトとして、最近はCD発売の情報をHMVからパックンチョすることしか能のないサイトとして、非常に恥ずべき失態をしてしまいました。謹んで訂正をさせていただきます。
 この上は、このメタボ腹をひっ詰めてお詫いたします。介錯をお願いいたします。ブシュッ!
 (参考リンク:HMV 4番7番
 
 
 照れ隠しにギャグっぽく書くのは悪い癖ですね。
 ここから真面目な話になります。
 
 当工房のコンテンツにベートーベンの第3交響曲「英雄」について、自分なりの考察を書いた拙文「《英雄》の時代とベートーベン」があるのですが、この文章を演奏会のパンフで使いたいと申し出てくれたオーケストラさんがいらっしゃいました。
 
 その名もパイオニア交響楽団さんです。
 
 演奏会は3月8日(土)の午後2時開演。場所は東京都大田区の大田区民ホール・アプリコ大ホールです。演目は当然エロイカです。
 私もぜひとも馳せ参じたかったので、色々スケジュールの調整を計ったのですが、どうも無理っぽいようです。誠にすみません。
 もし、行かれた方がいらっしゃったら、こっそりとでも良いんで演奏会の様子を教えてくださいませ。
 
 もう、10年前に書いた若気の至りのような文章ですが、こうして晴れやかな場に出していただき非常に光栄に思います。
 当サイトの文章の転載は基本的にオールOKを出しますので、転載希望の方はどうかお気楽にご連絡ください。(パクリはダメよ)
 
 それでは今日はこの辺で。

2月17日
 雪が降ったりして、非常に寒い毎日が続きますが、風邪には気をつけてお互い頑張りましょー。
 
 そんな冬最高潮のなか、最高にHotな情報が入りました。
・ブルックナー…交響曲第5番/朝比奈隆&大阪フィル 2001年大阪ザ・シンフォニーホール(カタログ番号:OVCL00314)
・ブルックナー…交響曲第8番/朝比奈隆&大阪フィル 2001年東京サントリーホール(カタログ番号:OVCL00316)
・ブルックナー…交響曲第9番/朝比奈隆&大阪フィル 2001年大阪ザ・シンフォニーホール(カタログ番号:OVCL00317)
 
 エクストンが重い腰をやっと上げてくれました。朝比奈さん最後の年におけるブルックナー選集、それがこの度SACDハイブリッドとして復刻が発表されました。
 発売日は3月26日を予定しております。
 
 このシリーズには他にも4番と7番がありますが、こちらはまだ発売予定には上げられていませんでした。時期を置いてのリリースとなるのかどうかは、今のところ分かりません。 (この記述は完全に間違いで、4番と7番は同月20日に発売されました。謹んで訂正いたします)
 (参考リンク:HMV5番8番9番
 
 それにしても、5番の低すぎる録音レベルが少しでも改善されていれば良いなー。

1月20日
 きゃ〜〜〜〜っ。(嬉しい悲鳴)
 
 さすがです。さすが今年は朝比奈隆生誕100年の年です。
 年が明けるや否や、再販の嵐です。嬉しい悲鳴を上げずにいられましょうか?
 
 まずはフォンテック。
・ブルックナー…交響曲第4番(カタログ番号:FOCD9939)
・ブルックナー…交響曲第5番(カタログ番号:FOCD9940)
・ブルックナー…交響曲第7番(カタログ番号:FOCD9941)
・ブルックナー…交響曲第8番(カタログ番号:FOCD9942)2枚組
・チャイコフスキー…交響曲第6番「悲愴」(カタログ番号:FOCD9944)
・シューマン…交響曲第3番「ライン」&モーツァルト…交響曲第39番(カタログ番号:FOCD9945)
 オケはすべて新日本フィル。発売日は2月21日です。
 
 以前出たベートーベン全集の様にSACDとのハイブリッドではないようですが、情報によるとDSDによるリマスタリングが施されているそうです。リマスタリング=音質向上ではないのがレコードの面白さですが、さてさてどうなることでしょう。
 ブル5は特に絶品の演奏ですが、録音に対しては決して良い評価を得られていないので、楽しみです。また悲愴やラインも良い演奏ですので、こちらも楽しみにしています。
 (参考リンク:以下はすべてHMV ブル4ブル5ブル7ブル8悲愴ライン
 
 
 続いてキングレコード。
・チャイコフスキー…交響曲第5番(カタログ番号:KICC685)
・チャイコフスキー…交響曲第6番「悲愴」(カタログ番号:KICC686)
・ドボルザーク…交響曲第9番「新世界より」(カタログ番号:KICC687)
・リムスキー=コルサコフ…交響組曲「シェエラザード」(カタログ番号:KICC688)
・リヒャルト=シュトラウス…交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」(カタログ番号:)
・ワーグナー…管弦楽曲集(カタログ番号:KICC689)
 オケはすべて大阪フィル。発売日は3月26日です。
 
 こちらもメディアはCDで、ハイブリッドではないようです。またリマスター等の情報はありませんが、メーカー在庫切れの期間の長さを考えると、リマスターされていないと考える方が困難です。(けど実際は分かりません)
 目玉はチャイコの5番です。これまで一切CD化されずにいて、入手が非常に困難であった演奏です。この度のCD化は非常にありがたいことです。
 キングに残された音源はあとマーラーの2番、9番、「大地の歌」とドボルザークのチェロコン(ゲリー・カーによるコントラバスソロ版)ですが、チェロコンは無理としてもマーラーの3曲を出さないのは不可解です。(7月ごろですか?)
 そういえば、名古屋フィルとのブル8とベト3はどうなったのでしょうかねー。
 (参考リンク:以下はすべてHMV チャイ5悲愴新世界シェエラザードツァラトゥストラワーグナー
 
 
 最後はポニーキャニオン。
 以前、当欄でご紹介したベートーベン全集ですが、詳細がだいぶ分かってきたので続報です。
 まず、6度目となる1996〜97年に録音されたもので確定です。また1番は4番と、2番は8番とカップリングされます。そして5番は以前発売されていたものと同様に同曲第1楽章のリハーサル風景が収録されます。(要は初版時と同じ)
 参考リンク:以下はすべてHMV 1&4番2&8番3番5番6番7番9番
 
 ポニーキャニオンのブルックナー全集がついに発売されましたが、8番だけは2枚組だからなのでしょうか、発売日が延びてしまいました。1月30日になる模様です。
 
 
 いや〜、これだけ再販ラッシュが重なるとは夢にも思いませんでした。これが誕生日を迎える7月になったら、どんな大花火を各レコード会社さんが打ち上げてくれるのか楽しみでしょうがありません。期待しようではありませんか。

1月6日
 3日に続いての更新です。
 
 お待たせしました。
 大植さん&大阪フィルによる第九演奏会のレビューをアップしました。
 もし興味が湧きましたらご閲覧ください。
 本コンテンツの更新は実に1年ぶりです。
 
 もうひとつ、
 朝比奈さん&N響DVDセットの特典CDですが、2枚とも聴いてみました。
 朝比奈さんらしいスケールの大きい、雄渾な演奏でした。過度の表情付けはほとんどしていないのに、とてもドラマティックで、1曲全体で大きなドラマを作り出す構成力の確かさは収録されている4曲のどれにも当てはまり、良い演奏ばかりでした。
 また、拍の頭は強く弾くという基本的な(しかし日本のオケには出来ていない)ことを朝比奈さんの指揮の下、N響がしっかりとやっていたことに驚きました。今のN響に出来ているとは言えないことを1960年代のN響が出来ていたんですねー。
 いや〜、良いCDです。

1月3日
 新年あけまして、おめでとうございます。
 
 年も改まったことですし、今年はサイト開設10周年の節目を迎えます。新たな気持ちで邁進して行きたいと思います。
 そこで今年の目標はズバリ、もっと更新頻度を上げて行くことを目標とします……。
(ショボイうえに、段々小声になっていくのがなんともはや)
 
 さて、
 年末に届いた、朝比奈隆とNHK交響楽団とのDVD−BOXについて、特典CDに収録される曲は2曲と当欄に書いたのですが、蓋を開けて見ると4曲が収録されていました。
・ベートーベン…「エグモント」序曲(1967年10月17日 東京文化会館)
・ベートーベン…交響曲第3番「英雄」(1967年10月18日 東京文化会館)
・ベートーベン…交響曲第1番(1967年10月17日 東京文化会館)
・チャイコフスキー…幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」(1967年10月11日 東京文化会館)
 以上の4曲がディスクに収められています。
 特に「フランチェスカ・ダ・リミニ」は激レアで、多くの方が聴いたことのない演奏だと思います。
 まだ入手されていない方は、自身へのお年玉としてどうでしょうか?
 
 さてさて、
 大植英次と大阪フィルによる第9演奏会のレビューですが、予想以上(え? 予想通り?)に手こずっております。
 楽しみにされている方には大変申し訳ありませんが、もう少しお待ちください。今週中には必ずアップいたします。orz 新年早々この体たらく……。
 
 えー、ここで気を取り直して。
 それでは、本年も石田工房をよろしくお願い申し上げます!

12月23日
 メリークリスマス!(気が早っ)
 
 このサイトを読んで下さる方のほとんどはサンタさんになる方だと思いますが、どうです? 良いサンタさんになれましたか? ちなみに私はなれそうにありません(笑)
 
 しかしこの年になっても、こういう情報を聞けばまだまだサンタクロースは本当にいるんだと思ってしまいます。
 
・朝比奈隆/大阪フィル ベートーベン交響曲全集 SACDハイブリッド盤発売
 
 先日のブルックナー交響曲全集に続いて、ベートーベンの交響曲全集もついにSACD化が発表されました。
 朝比奈さんのベトベン全集は星の数ほどあるのですが、今回はポニーキャニオンからの発売ですから、6度目となる1996〜97年に録音されたものだと思われます。(5回目の1992年のものという可能性もありますが……)
 ベートーベン全集のSACD化はフォンテックの全集に続く2つ目となります。
 
 発売は鬼が爆笑する来年2008年3月19日の予定です。すべてバラ売りで、1枚3,000円となっております。また全部で7分割となるので、1番と2番が他の曲と一緒になるものと予想されますが、現時点では詳細不明です。
 
 CD番号はVol.1〜7まで、順にPCCL60023〜PCCL60029となっています。
 ちなみにSACDとCDのハイブリッドなので、SACDプレイヤーがなくても、CDの部分は普通のCDプレイヤーで聴くことができるので、SACDプレイヤーを持ってなくても安心です。
 
 10月28日の当欄で「他の録音も順次SACD化して欲しい」と書いたら、それが叶った形になって嬉しい限りです。この調子でマーラーの交響曲選集もSACD化して欲しいものです。(あと、チャイコやドボやシュトラウスなんかもお願い)
 
 参考リンク:以下はすべてHMV 1番2番3番4番5番6番7番
 
 
 そうそう、朝比奈隆とNHK交響楽団とのDVD−BOXが家に届いたそうなんですが、例によって家に帰れない状態なんで、視聴は正月休みになりそうです。その時は寸評でも述べたいと思っております。(朝比奈展で買った「大阪の秋」のCDの寸評もまだでしたね……)
 それはそうと、年末の第9演奏会がいつものようにヤバイは、私の普段の行いが悪いせいなんですか? ねえ、サンタさん?

12月16日
 へ? もう12月?
 
 長らくの放置、大変申し訳ありませんでした。
 本来なら、リーガロイヤルホテルで開催されていた大阪フィル創立60周年記念「朝比奈隆 展」をいち早くお伝えしなければならなかったのに、最終日の今日にサイトの更新とは……くっ。
 朝比奈ファンを標榜する拙作サイトとしてあるまじき醜態。もう穴掘って埋まっときます〜。
 
 かと言う本人も、開催が今日までとはすっかり忘れておりまして、あわてて大阪・福島へ突撃した次第です。
 リーガロイヤルホテルの1Fギャリーで行われておりましたが、こじんまりとしたスペースに写真とポスターを中心とした展示がされていました。
 
 特に印象深っかたのが、関西交響楽団の第1回公演のポスターでした。なんとまあ当時は手描きだったんですね。大切に保管されていたのか、なかなかキレイな状態でした。
 他にも朝比奈さんが着ていらした礼服や文化勲章等の勲章、そして指揮棒の生花が展示されていました。また朝比奈さんが実際に使っていたスコアには食い入るように見入ってしまいました。第9とブル7とドン・ジョバンニのスコアでしたが、ボロボロになるまでぎっちりと入れられた書き込みやその曲の演奏回数、年月日、オケ、会場の演奏データの細かさとその歴史の重さに感心してしまいました。(ブル7はデータを書き込む余白がなくなって、全休符の小節に書き込んでました。またドン・ジョバンニには日本語訳で歌えるようカタカナの書き込みがありました)
 
 最後にパンフを2000円で購入し、袋の中にCDが入っているのを確認すると、ホクホク顔で帰路に就きました。
 このCD、朝比奈さんがかつて国際現代音楽祭で指揮した4曲が収録されていて、どれも初出となる貴重な音源ばかりでした。
・辻井英世…ファンタスマ
・藤井園子…ピアノ協奏曲U
・大栗裕…擣衣(とおい)
・松下眞一…ヴァイオリン協奏曲「田園詩」
 が収録されています。
 
 非常に懐かしい気持ちで満たされた展示会でした。機会があればまたこういった催しをやって欲しいものですね。


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