玄 関 口 【CD菜園s】 【コンサート道中膝栗毛】 【朝比奈一本勝負】

過去のひとこと(2004年後半版)


 2004年の7月から12月にかけて書いた「ひとこと」を並べています。よろしければ読んでください。

12月26日
 メリー仕事中!(泣)
 
 ザ・シンフォニーホールが命名権の譲渡を発表しましたね。(参考リンク:asahi.comの12/22付け記事
 このホールの赤字については、ここ数年のクラシック音楽の状況を鑑みると「なるほど」とうなずけるのですが、命名権だけに億単位のお金をポンと出してくれる太っ腹な旦那がどれだけいてくれるのか少し疑問です。
 ちなみにホールの運営には口を出せないそうなので、「あのオーケストラを呼べ」とかは言えないそうです。結局、大口のスポンサーになってくれる換わりに名前を好きにいじって良いですよ、ぐらいのものなんですよね。
 私だったら“ザ・銀杏くさいシンフォニーホール”かな?
 
 いよいよ年の瀬ですが、慌てて事故ったりしないように気をつけましょう。私も慌ててサイトを更新しないよう、ゆっくりとやっていきます。(オイオイ)
 それでは良いお年を。(ちょっと早いかな?)

12月19日
 以前、お知らせした朝比奈隆&大阪フィルによるマーラーの交響曲第7番のリリースが告知されました。
 
・マーラー…交響曲第7番「夜の歌」
・リスト…交響詩「前奏曲」
 1981年7月28日の東京文化会館で行われた、第20回東京定期公演のライブ録音です。
 発売日は来年1月14日、2枚組みでCD番号はGDOP2006、となっています。発売はもちろん大阪フィルレーベルです。
 詳しくはHMVを参照してください。
 
 マラ7は当時(というか今も)演奏上のお約束が定まっていなかったので、今の耳で聴くとかなり個性的な演奏となっているそうです。
 リストも朝比奈さん晩年のレパートリーから見るとかなり珍しいですが、若い頃にリストの交響詩全曲演奏を行ったことがあるそうで、彼の音楽人生全体から見るとそれほど珍しくはないと思います。(朝比奈さんはヒンデミットやシェーンベルクなども演奏したことがあります)
 さあ、この日は子供のお年玉を巻上げてショップにGOだ!(オイオイ)
 
 
 ちなみに、ビクターから再販されました2度目のベートーベン全集ですが、大方の予想通り、まだ聴いてません。切腹。

12月12日
 あ〜、朝比奈&大阪フィルのブル8in名古屋の新譜ですが、まだ聴いてません(いつものことですが……) それどころか年末まで家に帰れそうにありません(泣)
 
 先週のCCCDつながりではありませんが、Avexからクラシックの新譜が出ます、それも佐渡裕さんのです。
・ベルリオーズ…幻想交響曲
 管弦楽はパリ管弦楽団で、2002年3月6,7日のライブ録音。CD番号はAVCL25029です。発売日は来年1月19日の予定となってます。(参考リンク:HMVアリアCD
 
・マーラー…交響曲第5番
 シュトゥットガルト放送交響楽団との演奏で、録音日は2001年10月17,19日のライブ。そしてCD番号はAVCL25031で、発売予定日は幻想の1ヵ月後となる2月23日となってます。(参考リンク:HMVアリアCD
 
・プロコフィエフ…ロミオとジュリエット
 管弦楽はSroとありますがよく分かりません。今のところ他のデータも不明です。とりあえず発売日は来年3月23日の予定となってます。(参考リンク:HMV
 
 パリ管で幻想をやっちゃうことやドイツのオケでマーラーを録音するなど、佐渡さんの活躍がだんだんと大きくなっています。上のCDも大きな期待が持てます。
(年末の第9も非常に楽しみにしています)
 
 
 大阪フィルの公式サイトでは未定のままですが、第390回定期の曲目が決まった、との情報をもらいました。
・ペルト…交響曲第1番
・トゥール…交響曲第3番
・ストラヴィンスキー…火の鳥
 7月7,8日にクリスチャン・ヤルヴィさんの指揮で行います。
 なんだか親父さんのネーメ・ヤルヴィさんみたいな選曲ですな。
 ペルトは交響曲を3曲書いて今ではもうこの分野からは手を引きましたが、この1番はまだ前衛っぽい曲です。個人的には第3番が非常に好きです。
 トゥールは1959年生まれですから、吉松隆よりまだ6歳年下となります。3番が一番新しい交響曲になるのでしょうか? 2番と3番を聴いたことがありますが、……まあ前衛ですね。
 
 しかしこの不景気では集客率が下がるのを恐れて、どのオケも名曲プログラムばかりに走りがちとなっているなか、このアグレッシブな選曲には感心してしまいます。
 仕事場がこんなに遠くなかったら間違いなく定期会員になってました。返す返すも残念です。

12月5日
 最近、愚痴と朝比奈情報しか載せなくなった石田工房にようこそ。
 たまには違う話題でもひとつふたつ。
 
 クラシックにはまだ馴染みが薄かったのですが、コピーコントロールCD(CCCD)についてこんな記事を見つけたので、興味のある方は一読してみてください。「抗議せず、ただ買わなくなった消費者」はなかなか的を射た言葉です。
 
 なんか年末の第9演奏会の前に大阪フィルが来年の定期公演の演目を発表してしまいました。(どういう風の吹き回しなんでしょう?)
 詳しくは大阪フィルの公式サイトをご覧になるとして、個人的に興味を引かれたのは大植さんのベト7、マラ3、ブル7、歌劇「トスカ」、それとコバケンの交響詩「我が祖国」と下野竜也さんのブル0が挙げられます。
 大植さんはマーラー、ブルックナー、オペラを定期で1回ずつ取り上げて行くように見受けられます。(ねえねえ、トリスタンとイゾルテは?) コバケンはプラハの春音楽祭で振ったことがある「我が祖国」で久しぶりの定期登場です。またブル好きには下野さんの振る0番に大きく心を動かされます。
 下野さんのプログによるとブルックナーの0番と1番は疲れているとき良く聴く音楽だそうです。(11月6日を参照してください。それにしてもギター侍の持つ形式美については深く同感)
 
 大阪フィルのラインナップは魅力的なものばかりで、さすが多くの人が聴きたがっているものが解っている音楽監督だと思いました。ぜひとも足を運んでみたいものです。
 え? 演奏会は木・金曜日しかない? それではまったく行けないじゃありませんか……。(結局、愚痴るわけだ)

11月28日
 急に寒くなりましたね。
 
 朝比奈&大阪フィルによるマーラーの交響曲第7番「夜の歌」ですが、来年の1月にCDが発売される予定、との情報をいただきました。
 実際に聴いた方の話によるとかなり個性的な演奏だそうで、期待が持てます。
 正確な発売日をキャッチしたときには改めてご紹介しますが、取り合えず年明けの新譜情報は要チェックだ。
 
 心はいつまでもホットでいたいものです。

11月21日
 先週書いた朝比奈さんのマラ5の件ですが、たくさんの反響を頂きました。それらを要約すると「希望は捨てるな、道はある」と言うことでした。諦めずに待ちましょう。頑張れグリーンドア!
 
 さて朝比奈&N響のベト9聴きました。
 分厚く雄大に広がっていく演奏で、技巧的に不安な点は感じませんでした。この辺りはさすがN響と言ったものでしょう。よくある演奏で、第4楽章でガラッと世界が変わってしまうものがありますが、この演奏ではそんなことは一切なく、全4楽章が均一にとうとうと流れていき、聴いていて心地のよいものでした。
 ただ何となく演奏がおとなしく、安全運転を常に心掛けた演奏のようにも感じました。それでも第3楽章の後半からはとても心地よい音楽の流れが生じてくるあたり、さすがと言った所です。
 
 もう一丁
 朝比奈&北ドイツ放送交響楽団のアルプス交響曲聴きました。
 音色自体が秀逸で、音符の端々に込めるニュアンスがやはり素晴らしく、このオケの実力がよく解る演奏です。特に透明感ある音色は朝比奈最晩年の演奏に通じるものがあり、彼の求めていた音がこういうものであったことがよく解りました。
 構成も劇的な所はほとんどなく、全体的にゆっくりと登り詰めていき、そしてゆっくりと下っていくもので、大オーケストラが吼える部分もそこだけが突出することなく、ゆっくりと変わっていく音の情景のひとつとなっていました。また曲の最後で醸し出す、何とも言えない寂寥感が非常に心に残る、朝比奈らしい大変素晴らしい演奏でした。
 最近発売されたものはEMIからリリースされた輸入盤ですが、6年ほど前にODEからも同演奏が発売されていました。両者を聴き比べますと、ODE盤の方は指揮者登場時の拍手と終演後の歓声と拍手がそのまま入っていて、音響もステージ上で人が演奏しているのがよく判る自然な音作りがされていたのに対して、EMI盤の方はそういったノイズ(?)は非常に少なく、どこで演奏しているのかよく判らないものとなっていました。しかし金管楽器などは抜け良く聞こえ、シャープな音作りをしていると言えます。
 またEMI盤のライナーにはどんなことが書いてあったかというと、朝比奈隆はベートーベン、ブラームス、ブルックナーのドイツ・オーストリア音楽において日本で尊重され、ワーグナーの指輪全曲とフルトベングラーの交響曲第2番の日本初演を行ったこと。そして1951年からはヨーロッパでも活動し、NDRとは1956年から30年間に渡って6回共演をし、このアルペンシンフォニーが最後の共演となったことが書いてありました。短いながら簡潔で的確な文章です。

11月14日
 やっとこさ富山県脱出。雪が降る前で良かった良かった。
 で、来週からまた静岡です。前にいた所より少しだけ東京に近付くようです。…………。
 
 気を取り直して。
 朝比奈&大阪フィルのマラ6聴きました。
 速めのテンポでとてもスマートな演奏です。情念が渦巻くようなねちっこさはなく、古典的なフォルムを貫いたものでした。
 ライナーによるとマーラーは取り敢えず次の7番で終了だそうです。
 なんでも5番はマスターが発見できず、4番は商品化できるようなマスターが見つからないからだそうです。朝比奈さんはマーラーの交響曲では1番と10番以外はすべて取り上げていますが、私なんかは4番のテープがなくて5番のテープは残っていると思っていました。どうも現実は逆のようです。
 その代わり(?)1992年の6番は録音が残っているそうで、リリースの道を探りたいとありました。
 私見としてはその6番だけじゃなく、状態の悪い4番も構わず出して欲しいと思います。(5番のテープって本当にないのですか? うーむ残念)

11月7日
 なんだか新譜ラッシュです。
 
 朝比奈隆&大阪フィルの演奏がEXTONから発売されます。
・ブルックナー…交響曲第8番(CD番号:OVCL00199)
 収録日は2001年2月12日、場所は愛知県立芸術劇場コンサートホールでのライブ録音です。
 今回、珍しいのはディスクがCDとDVD−Audio(PCM 24Bit 96kHz 2ch/5ch)の2枚1組で発売されることです。なお朝比奈さんのディスクとしては初のDVD−Audioとなります。
 気になる発売日は12月8日となっております。詳しくはHMV(タイトルが朝比奈孝となってますが……)を参照してください。
 
 ちなみにこの年に朝比奈さんが演奏したブル8は下記の通りです。
(1)2月 9日 フェスティバルホール
(2)2月12日 愛知県立芸術劇場
(3)7月 7日 ザ・シンフォニーホール
(4)7月25日 サントリーホール
(5)7月27日 サントリーホール
 このうち(4)と(5)を編集したものが既にEXTONからCD化されていて、今回(2)が発売となったわけですが、これで一応EXTONが収録した3公演が全部市販化されたことになります。
 一方(3)も朝日放送が画像も合わせて収録しているのですが、一度DVDで発売する旨をアナウンスしたのにも係わらず、一向にその気配はありません。(追悼番組でフィナーレのコーダが流れたのみです) どないなっとんじゃ?
 
 
 次も新譜情報です。以前、6月20日に紹介しましたブルックナーの交響曲第8番1.5稿の話ですが、9月4日に東京芸術劇場にて世界初演が行われました。その時の演奏がこのたびCDとして発売になりました。
・ブルックナー:交響曲第8番/第3楽章アダージョ2 (1・2・4楽章はノヴァーク第2稿を使用)
 演奏は内藤彰さん指揮の東京ニューシティ管弦楽団、レーベルはDELTA CLASSICS、CD番号はDCCA−0003となっています。
 詳しくはアリアCDを参照してください。

10月31日
 大阪フィルレーベルから新譜が発売されます。
・マーラー…交響曲第6番「悲劇的」
 演奏はもちろん朝比奈隆&大阪フィルです。CD番号はGDOP2005、どうやらCD1枚に収まったようです。
 気になる発売日は11月13日、朝比奈さん唯一のマラ6となります。
 詳しくはHMVアリアCDを参照してください。
 
 で、その大阪フィルですが、朝比奈さんの逝去によりしばらく中断していた東京定期が来年に復活する模様です。
 日時は2005年3月20日(日)の午後2時、場所はサントリーホール、曲目は奇しくもマーラーの交響曲第6番「悲劇的」で、指揮はもちろん大植英次さんです。
 チケットの発売は11月12日が予定されています。
 詳しくはサントリーホールイープラスチケットぴあを参照してください。
 
 
 大阪国際フェスティバルが2005年もまたフェスティバルホールで開催される模様です。来年で47回目となります。
 そのラインナップは、と言うと
4/ 7(木) ミッシェル・プラッソン指揮 パリ管弦楽団
      ラヴェル:「ラ・ヴァルス」、ムソルグスキー:「展覧会の絵」など
4/10(日) フェスティバル能・狂言
      能「嵐山」、狂言「六地蔵」
4/15(金) 「ノートルダム・ド・パリ」牧阿佐美バレヱ団
      若杉弘指揮 京都市交響楽団
4/16(土) 「ローラン・プティ・ガラ」牧阿佐美バレヱ団
      「ピンク・フロイド・バレエ」「アルルの女」などからのハイライト
4/20(水) 村治佳織 ギター・コンサート
      アランフェス協奏曲など 小泉和裕指揮 大阪センチュリー交響楽団
4/23(土) アンジェラ・ヒューイット ピアノリサイタル
      バッハ:半音階的幻想曲とフーガ、ラヴェル:「クープランの墓」など
4/26(火) ステファニア・ボンファデッリ(ソプラノ) オペラ・アリア
      広上淳一指揮 京都市交響楽団
 
 となっています。だんだん能とバレエとガラ・コンサートだけになっていくような気がしますが、気のせいでしょうか? (私はこれを音楽祭だと考えていたのですが、どうもクラシック音楽以外にシフトしているように感じます)
 チケットの発売は昨日からです。チケットぴあだけではなく、大阪国際フェスティバル協会(Tel.06-6227-1061)やアサヒサービスセンター「アスク」(Tel.06-6222-1145)やフェスティバルホール(窓口販売のみ)でも販売していますので、興味が湧いたらアプローチしてみてください。

10月24日
 いや〜地震には驚きました。大きく横へゆーらりゆーらり揺れたのが3回も続くとは思いもしませんでした。
 
 先週書いた熊の母子は撃たれちゃったそうです。私の今いる仕事場の横でバアさん殴っちゃったから仕方ないと言えばそれだけなんですが、なんか諸行無常。
 (警察や救急車やテレビ局やハンターやらでこっちでは大騒ぎになりました)
 
 
 さて本題ですが、ローム・ミュージック・ファンデーションが発売した“日本SP名盤復刻選集1”を聴きました。
 お目当てであった“ジャワの唄声”(作曲:深井史郎、演奏:日本交響楽団、指揮:朝比奈隆)ですが、静かで不思議な響きのするリズムがラヴェルのボレロのように執拗に繰り返され、それをバックとした南洋をイメージさせる歌謡的旋律が繰り返されるうちに次第に盛り上がっていく、という曲で、まあまあ良く出来た曲だなとは思いました。
 演奏は作品自体に語らせるようなアプローチで、余計な色付けをせず、息の長いクレッシェンドを大変ストイックに守り通したものでした。また音色が温かさを感じさせるもので、1943年の時点ですでに朝比奈らしさを持っていたことがうかがい知れる録音となっていました。
 
 このSP選集ですが朝比奈だけではなく、山田耕筰、近衛秀麿、橋本国彦、ローゼンストックらの指揮による管弦楽や斉藤秀雄のチェロ、モギレフスキーのヴァイオリン、クロツァー、笈田光吉、原智恵子、井口基成らのピアノ等貴重な演奏を収めたSPが目白押しとなった選集です。
 この中でもライナーにもありましたが、山田耕筰のベト5が非常に良かったです。ピッチが古楽器オケのように低く、どっしりとしたドイツ的な響きで、遅いテンポによる旋律の歌い方に力強さがあり、どこへ出しても全然恥ずかしくない非常に立派な演奏となっていました。
 
 分厚いライナーノートがついた6枚組みのCD(税込み9000円)ですが、完全限定販売のようで、在庫は余りないようです。取り合えずタワーレコードにはまだカタログに残っていました。また(財)ロ−ム・ミュージック・ファンデーションでも通販しているようなので、今から探す人はアプローチを取ってみてください。「聴くだけで良いや」という人は全国の図書館などに配布されているはずですから(と言うよりそれがそもそもの目的)、大き目の図書館を探してみてはどうでしょうか。
 なおパート2は2005年の予定だそうです。続きが楽しみなシリーズです。

10月17日
 いや〜、近所を熊がうろうろしているそうです。さすが富山。
 
 明日でなんとこの「石田工房」も丸6年を迎えてしまいます。
 子供なら小学校へ上がる年ですよ。何やら感慨深いものがあります。これも場末のようなこのサイトに来てくださる貴方のお力添えあってのことだと思います。誠にありがとうございます。
 最近、更新がしょぼいのが心苦しいですが、「継続は力なり」と頑張っていきますので、よろしければご愛顧ください。いつまでもピカピカの一年生の気持ちで邁進いたします。
 
 
 話は変わって昨日、3週間ぶりに音楽を聴きました。フルベンのベト5(イタリアEMIの全集)です。涙出ました。辛い時にはやはりベートーベンです。誰が何と言ってもベートーベンは偉大だと痛感しました。音楽は無条件で素晴らしい。
 
 金聖響&センチュリーのコンサート、凄い人気なんですね。先週この演奏会のことを書いたら余りの反響にびっくりしました。

10月10日
 ピアニストの園田高弘さんが亡くなってしまいました。北原幸男&関西フィルとの「皇帝」が生で聴けた唯一の演奏となってしまいました。この人も生涯現役を貫いた方でした。
 明確な個性を持った音楽家がまたひとり世を去りました。ご冥福をお祈りします。
 
 年末と言うことで恒例となった大阪フィルの第9のチケットを取りました。コンサート道中膝栗毛の方に登録しております。今年はコバケンだ〜。
 それにしても、いつもなら発売開始と同時に電話攻撃をするんですが、今年はそれが全く出来ず、良い席がゲット出来ませんでした、残念。
 
 それと合わせて金聖響&大阪センチュリーのよるマラ4の演奏会をパスすることにしました、残念。

10月3日
 蜃気楼の街からこんにちは。
 仕事が爆裂的に忙しくて、ネットに接続すること自体が1週間ぶりとなってしまいました。ただいまインターネット難民状態です。
 年末までそんな状態が続くと思います。内容はかなり薄口になると思われるので、その辺りはどうかご容赦ください。
 
 
 さてさて、朝比奈情報です。
 先週NDRとのアルプス交響曲が復刻する報をお伝えしましたが、今週はさらに2つの発売が決定しました。
 
・ベートーベン…交響曲第9番「合唱」/NHK交響楽団
 演奏は1986年4月25日で場所はNHKホール、N響の第990回定期公演のライブ録音です。発売はfontec(CD番号:FOCD9213)、発売日は11月20日となっております。
 ちなみにこの演奏会はギュンター・ヴァント氏の代役で同曲を23〜26日の計4日間振りました。
 それにしても同コンビによるベートーベン選集が発売されたばかりなのですから、どうして一緒に発売しなかったんでしょう?
 (参考リンク:HMVタワーレコード
 
・ベートーベン…交響曲全集+α/大阪フィルハーモニー交響楽団
 長らく廃盤となっていた朝比奈さん2回目の全集がおまけを充実させて復刻されました。
 発売はビクター(CD番号:VICC−60411)から、発売日は12月16日です。
 この全集はビクターから出した最初のヤツで(ビクターからは2つ出してます)、初めはLPでしたが後にCDにもなりました。しかしCD化される際、5番だけは82年の演奏と差し替えられ、77年のものはこれまで未CD化でした。
 今回収録されるのはこの77年のもので、LPを探し回っていたファンにとっては朗報となると思います。(次は82年の1・5番の復刻を希望します)
 またこの全集に納められるのは交響曲だけではなく、荘厳ミサ曲・ミサ曲ハ長調・序曲「エグモント」も収録され、さらに特典盤として服部良一氏が作曲した「おおさかカンタータ」も付いてきます。
 ……おおさかカンタータ? またすごいのが出てきますね。ビクター大盤振舞い。すでに持っているマニアには複雑な心境ですが(私も……)、待っている人はたくさんいるはずなのでビクターにはじゃんじゃんやって欲しいですね。
 (参考リンク:HMVタワーレコード
 
 
 今週はこの辺で幻のように消えます。ではでは。

9月26日
 例によって齢をひとつ重ねたのですが、例によって誰も祝ってくれませんでした。
 そんな中、思いがけず会社から誕生日のプレゼントをもらいました。
「おい石田。27日から富山行って来い」
 _| ̄|○ こんなプレゼントならいらないやい……。
 
 と、言うわけで月曜日から富山県に行ってきます。話によると爆裂的に忙しいそうなので、工房の更新はいつも以上に滞ると思われます。
 ですから生活が安定するまで更新は不定期になります。
(世間に疎くなるのは確定です)
 申し訳ありませんが、しばらくはそういうことでお願いします。
 
 せっかく例のコーナーも更新するつもりだったのに……。

9月19日
 昨日は仕事、明日も仕事。
 
 以前、ODEというレーベルから北ドイツ放送交響楽団(以下NDR)との演奏をまとめたCDが朝比奈隆90歳記念として発売されていましたが、現在レーベルの消滅により入手は困難です。
 しかしEMIがNDRと契約を結び、この度発売されたシリーズの中に朝比奈さんの演奏が含まれていました。
 
・R.シュトラウス…アルプス交響曲(CD番号:CDM4767312)
 発売はヨーロッパだそうで、解説書にどんなことが書かれるか非常に興味があります。ちなみに発売日は11月25日です。
 参考:HMVタワーアリアCD
 
 
 あと、最近見つけた珍しいコンサート情報を2つ。
・井上道義&大阪フィル 紀南文化会館公演
 11月30日(火)に和歌山県の紀南文化会館で、演奏会が開かれます。曲目はバーンスタインのキャンディード序曲、ショスタコーヴィチのジャズ組曲第2番と交響曲第5番となっています。
 ショスタコのジャズ組曲とは憎い所をついてきます。また交響曲第5番も大いに期待できるのではないでしょうか。
(ショスタコの生誕100年となる2006年には井上さんにショスタコーヴィチチクルスをやって欲しいなあ)
 詳細は紀南文化会館内の紹介ページをご覧ください。
 それにしてもいくら開館20周年と言ったって、他にもレニングラード国立バレエ団を呼んだりしてすごいなあ。
 
・"自衛隊の大砲を使ったコンサート"チャイコフスキー「大序曲1812年」
 CDになっているのもありますが、実際に大砲をぶっ放すなんて話はまあ聞きません。(実弾だったらもっと面白いでしょうが、まあ空砲でしょう)
 演奏は陸上自衛隊音楽隊で、場所は埼玉県の朝霞訓練場、日時は10月30日(日)16:00開演の16:40終了予定です。出演は総勢約150名だそうです。
 ちなみに入場料無料の要整理券なので、応募等の詳細は陸上自衛隊東部方面隊内の「1812年」情報ページをご覧ください。
 こういうバカバカしいほどのにぎやかさも楽しくて良いですね。

9月12日
 知らないうちにアクセスカウンターが3万回ってました。2万回るのに5年3ヶ月掛かったことを考えると感無量です。これからもよろしくお願いします。
 
 さて北原幸男と都響によるショスタコの5番のCD聴きました。
 細部まで実に目がつんでいて構成のしっかりとした演奏でした。また指揮者の自己主張がほとんどなく、曲自体に語らせるアプローチで、徹頭徹尾理知的でありながら、透明な響きの中にほんのりとした暖かさが感じられるものでした。
 非常に優れた演奏だと思いましたが、全体的に華がなく「この人の演奏でなきゃダメだ」と思わせる魅力(毒)が薄かったのも事実でした。まだまだこれからの人だと思います。
 それにしてもこのCD、大太鼓がめちゃくちゃリアルに収録されていました。オーディオファイルの方も是非に。
 
 さらに朝比奈隆と大阪フィルによるマーラーの9番のCD聴きました。
 大河の悠久な流れを思わせるファイヤーバード盤と少し違い、非常にエネルギーに満ちており、大きなスケールと男性的な響きが素晴らしく、見事な構成力でフィナーレは諦観的にならない静かで穏やかな締めくくり方をしていました。
 朝比奈色満載で、さすが彼がひとつのピークを迎えた1975年の演奏だと思いました。
 ただ次のマラ6の発売予告がなかったのが少々残念です。発売はいつだ?
 
 2004年も第9のシーズンが近づいて来ましたが、今年も佐渡裕&大阪センチュリーの公演に行きたいと思います。さっそくチケットを取ったので、その情報をコンサート道中膝栗毛に登録しました。

9月5日
 機を逸した気もしますが、8月30日付けの日本経済新聞文化欄をご覧になりましたか?
 当サイトからもリンクさせてもらっている川崎さんがブルックナー作曲の交響曲第8番の第1.5稿を発見した経緯がかなり紙面を割いて掲載されていました。(伏せ目がちなご尊顔も拝見できますよ)
 ブルックナーの楽譜が図面のように美しいとか、オーストリアの図書館でただ「コピー(筆写譜)」とだけ書かれたマイクロフィルムを発見し、そこに写っていた楽譜が従来のどの版とも違うことに気が付いたことなど、紙面をたっぷりと使って紹介されていました。
 その1.5稿が先日、オーケストラによる世界初演が行われました。
 私は仕事の都合で行けなかったのですが、もう残念で仕方がありません。どのような演奏だったのか非常に気になります。
 川崎さんは“ご褒美”と謙遜してますが、あれだけの情熱と実績があれば当然のことだと思います。

8月29日
 ツクツクボーシが鳴き出しました。さあ、夏休みの課題は終わらせましたか? 私は人生の課題が山積みです。
 
・北原幸男&東京都響/ショスタコーヴィチ…交響曲第5番
 がALTUSから発売になるそうです。(CD番号:ALT087)
 北原さんのショスタコは有名ですが、残念ながら聴いたことがなかった(シューマンとベートーベンなら聴いたことがあるんですが……)ので、今回のリリースは非常に楽しみにしております。
 2003年10月1日東京文化会館でのライブ録音ですが、なかなかの演奏だったそうです。
 詳しくはアリアCDさんをご参照ください。

8月21日
 『ジャワの唄声』
 この言葉を聞いてゾクッとしませんか? 私はしました。
 
・朝比奈隆&日本交響楽団/深井史郎:ジャワの唄声(1943年録音)
 がCDで発売されます。
 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 
 と言ってもこれはロ−ム・ミュージック・ファンデーションさんが出す「SPレコード復刻CD集」中の一曲です。
 (財)ロ−ム・ミュージック・ファンデーションとは音楽活動に対する助成事業を行う所で、もともとこの「SPレコード復刻CD集」は図書館や音楽学校などの公共機関に寄贈するのが目的のCDだったのですが、この度編集をし直して一般発売をしてくれるようになりました。
 ただし完全少数限定の販売だそうで、再プレスの予定はないそうです。
 ちなみに6枚組みで9000円です。朝比奈フリークはもちろんですが、このCD集には日本のクラシック音楽の録音における黎明期の演奏が満載で、非常に貴重なものばかりです。
 曲目など詳しくはアリアCDさんをご参照ください。
 
 
 まだまだ行くよ!
 大フィルレーベルから新譜が発表されました。
・朝比奈隆&大阪フィル/マーラー:交響曲第9番
 (録音:1975年7月19日 CD番号:GDOP2004)
 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 
 やっと大っぴらに話せる時が来ました。(1年2ヶ月耐えました)
 上のマラ9は東京定期の模様で、FM東京の音源です。
 この続きとしてマーラーの6番(1979年東京定期)、マーラーの7番(1981年東京定期)が挙がっています。
 そしてこの後はあくまで予定ですが、シベリウスの2番(1975年10月16日ヴェネツィア)とブルックナーの7番(1975年10月26日グロニンゲン)がラインナップされています。
 アリアCDさんとこに書いてある2種の75年のブル7とは、ひとつは上記のグロニンゲン、もうひとつは聖(検閲により削除)のリマスタリング盤のことでしょう。ビ(検閲により削除)盤が未だ現役なため、契約関係が難しいとのことです。(サウンドイメージが全然違うそうです)
 
 最後になりましたが、気になるマラ9の発売予定日は9月10日です。
 詳しくはアリアCDさんHMVさんをご参照ください。

8月15日
 EXTONから発売されたコバケン&チェコフィルによるマーラーの交響曲第3番のCD買いました。
 ゆったりとした曲の進め方をしたインテンポの演奏で、劇的な表現をしている所がほとんどない落ち着いたものでした。以前日本フィルと出したCDよりずっと安定感があります。どうしてこちらを先に出さなかったのか不思議で仕方ありません。(キャニオンからオクタヴィアに移るゴタゴタだとは思いますが)
 ちなみに録音はオフマイクでドボルザークホールのホールトーンがたっぷりと入っていて、奥行き感のしっかりとあるなかなかの録音です。
 
 そう言えば今年の大フィル、年末の第九はコバケンの指揮だそうですね。楽しみです。

8月13日
 お盆ということで怪談をひとつ。
 
 Memories Excellence というレーベルからヴァント&ミュンヘンフィルによるブルックナーの交響曲第9番とシューベルトの「未完成」のCDが発売されました。(ちなみにアリアCDの紹介文
 演奏は98年4月だそうですが、内容の方はヴァントの堅固な構成力にミュンヘンフィルが最高の機能美で応えた素晴らしい演奏です。ヴァント最高の演奏のひとつです。
 
 もともとはブートで知られていた名演でしたが、この度やっと陽の目をみることが出来ました。もしブートという形を取ってでも紹介されることがなかったのならば、これほどの名演奏でもほとんどの人に知られることなく消えていく所だったのかも知れません。
 権利云々も非常に重要ですが、最近は「権利=銭」オンリーの論調ばかりで少々辟易しております。
 う〜ん、何が言いたいのか書いてる本人もさっぱりですが、要は少々のグレイゾーンは目を瞑ってくれと言いたいだけなんです。はい。特に存在自体が契約違反となる音源の市販化に成功した社長さんは良く解ってくれるものと信じております。
 
 ……書いた本人以外はちっとも怖くない怪談ですな。

8月8日
 Googleで「朝比奈協会」と検索すると唯一ヒットする石田工房へようこそ。
 今週は非常に色々なことがあったのですが、そのすべてがここには書けないものばかりでしたので、表面上は何もないことになってます。
 
 それでもあえて一言だけ……。
 とある方とやり取りがあったことを極少数のひとにオフレコと称して伝えたのですが、……まあ伝播することは織り込み済みだったのですが、それを某掲示板に書くというのもモラルとしてどうでしょうか?
 
 今回はまるで暗号文のようだ……。正直スマンかった。

8月1日
 さて、去年の11月2日に当欄で書きました近藤望さんのホルン協奏曲集ですが、HMVで発売になるのを契機にCD番号を新たにして(CD番号:MDS-QV1924)改訂新盤が発売されてます。(発売元はウインドミュージックさん紹介ページはここです
 
 で、どこがどう改訂されたのか、非常に気になるでしょう? 早速ウインドミュージックさんに聞いてみました。
1.CD−RをCDに変更
2.マスタリングを仕直し音質を若干向上
3.近藤氏の依頼により曲順を変更
 以上の3点だそうです。(とても親切に教えていただきました。この場を借りて感謝いたします)
 
 HMVの方は9月30日の発売ですが、ウインドミュージックさんの方ではすでに発売しているようです。
 落穂拾いの後にさらに落穂を拾う訳ですが、朝比奈フリークとしては押さえておくべきか!?
 
 
 あと9月にグリーンドアで何か動きがあるんですか?
 

7月25日
 えっ!? カルロス・クライバー死んじゃったんですか?
 生きながら伝説となっていたひとでした。一度で良いから生で聴いてみたかった……。
 
 
 朝比奈協会からCDが届きました。前回のモツレク同様きちんとCDにプレスしたものでした。
 詳しくは例のコーナーで取り上げますが、ブル0も序曲のほうも素晴らしい演奏で、音質の方もかなり良好だと思います。
 それにしても出る出ないと噂の絶えないマーラーですが、9番と言う情報を聞きました。ホントですか? できたら6番がいいなあ……。
 
 
 さて、お待たせしました。
シャンバダール&ベルリン交響楽団
 を書き上げましたので、よろしけばどうか読んでください。

7月18日
 ここんところの猛暑で脳みそが融けました。
 
 お待たせして申し訳ありません。
ジャニーネ・ヤンセン&ミッコ・フランク&ベルギー国立管による演奏会
 上のレビューを半死半生の状態で書きましたので、よろしければお読みください。(19日追記:文章は一晩置いて若干熟成しました)
 
シャンバダール&ベルリン交響楽団
 はもう少しだけ待ってください……(吐血)

7月11日
 暑いです。めちゃくちゃ暑いです。
 こちらではついにセミが鳴き出しました。と言ってもヒグラシですが……。疲れ切ってバタリと倒れると、こうヒグラシがカナカナカナと……。物悲しいですな。
 
 今頃になって気が付いたのですが、レコ芸の交響曲部門の評者が宇野功芳氏から金子建志氏に交代していますね。普段レコ芸なんか気にもしないから気づきませんでした。
 個人的には金子さんの批評はとても好きなので、ぜひともレギュラー化してほしいものです。
 
 ……いやこんな話なんか読みたくないのは良く分かってます。きっとジャニーネ・ヤンセン&ミッコ・フランク&ベルギー国立管による演奏会シャンバダール&ベルリン交響楽団のレビューはどうなったのか、と仰りたいのでしょう?
 もし言い訳することを許していただけるなら、今週は仕事がしゃれにならない位大変で死線を彷徨っていたのです。仕事が終われば寝るだけで、CDなんか1トラックも聴く時間が作れませんでした。異常に暑いのが加わって、マジで死ぬかと思いました。
 え〜っと、要はもう少し待ってください、と言いたいだけなんです。スンマセン、次週には必ず……。

7月4日
 朝比奈協会から第2回となるCD頒布のお知らせが来ました。
 曲目はブルックナーの交響曲第0番(1981.10.8)と序曲ト短調(1989.2.17)でオケは大阪フィル、演奏会場は大阪フェスティバルホールのものです。FMやTVで放送されたことはありましたが、CDにされるのは初めてです。(きっとエアチェック音源がマスターでしょう)
 で、問題の配付方法ですが、限定150枚の一人一枚、郵便振替による申し込みは7月31日の締め切り、2枚以上を希望する際は残数によって対応、とのことです。
 前回の頒布で問題になった事項が大きく改善されています。まあ今回は欲しい人には全員行き渡ると思います。(最初からこうしてくれよ)
 
 
 先日発売になった朝比奈&新日フィルによるブラームス全集ですが、最晩年の演奏らしくほころびの多いものですが、晴朗で暖かみがあって、引き込まれるような魅力がある演奏でした。
 
 
 ジャニーネ・ヤンセン&ミッコ・フランク&ベルギー国立管による演奏会のレビューはもう少し待って下さい。


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