2012年に書いた「ひとこと」を並べています。よろしければ読んでください。
1月3日
あけましておめでとうございます。
余りにも多くのことがありすぎた2011年でしたが、2012年こそ未来へと続く希望が見える年であって欲しいと、心より願います。
さて、溜まりに溜まった朝比奈隆情報をまとめてお送りしたいと思います。
・ブルックナー…交響曲第7番 ホ長調
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団、会場:オースターポート大ホール(フローニンゲン、オランダ)、録音:1975年10月26日、レーベル:Altus、カタログ番号:ALT219、メディア:CD1枚、発売日:2011年12月28日
大フィル初のヨーロッパツアーにて、名演の誉れ高い聖フローリアン修道院での演奏より14日後、オランダのフローニンゲンで行われた演奏会の録音です。FM放送で流れたことはありますが、市販としては初出となります。
このFM放送のエアチェックはマニアの間で大切に受け継がれていた音源なだけに、感慨深いものを感じます。キングレコードさんGJ。
(参考リンク:HMV、Tower、amazon)
・ベートーベン…交響曲第9番 ニ短調「合唱」
管弦楽:倉敷音楽祭祝祭管弦楽団、会場:倉敷市民会館大ホール、録音:1996年3月24日、レーベル:Tobu Recordings、カタログ番号:TBRCD0016、メディア:CD1枚、発売日:2011年12月1日
3番、7&8番、5&2番に続く第4弾がこの9番となりました。自主制作盤として頒布されたことはありましたが、この度めでたく市販化されました。
このシリーズは出演者全員に許可を取っているため、この9番が一番最後になるんじゃないかと思っていましたが、こうして無事にリリースへと漕ぎ着けたようです。東武レーコーディングさんの尽力には頭が下がります。残りは1、4、6番ですが、どういう組み合わせで発売されるのでしょうか? 非常に楽しみです。
(参考リンク:HMV、Tower、amazon)
・管弦楽名曲集
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団、会場:大阪フェスティバルホール、レーベル:Tobu Recordings、カタログ番号:TBRCD0015、メディア:CD1枚、発売日:2011年12月27日
朝日放送所蔵の音源からの市販化です。曲目と録音日は以下の様になっております。
1.チャイコフスキー…弦楽セレナード(1981年2月16日)
2.R.コルサコフ…序曲「ロシアの復活祭」(1981年2月16日)
3.リャードフ…八つのロシア民謡より「愁いの歌」(1976年11月26日)
4.ウェーバー…「オイリアンテ」序曲(1974年9月11日)
5.シュトラウス二世…春の声、トリッチ・トラッチ・ポルカ、皇帝円舞曲(1980年3月14日)
リャードフの「愁いの歌」とシュトラウス二世の「春の声」以外はすべて初出となっております。個人的には弦楽セレナードはシンフォニーホールかいずみホールで演奏されたものを市販化して欲しいのですが、無理なんでしょうか。朝日放送さんは他にももっと秘蔵音源を抱えているはずなんで、これを契機にもっと蔵出しをして欲しいと、切に願います。
(参考リンク:HMV、Tower、amazon)
・ブルックナー…交響曲第9番 ニ短調(シングルレイヤー・ダイレクト・カットSACD)
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団、会場:大阪ザ・シンフォニーホール、録音:2001年9月24日、レーベル:Octavia Exton、カタログ番号:OVXL00058、メディア:SACD1枚(専用)、発売日:2011年12月21日
次は変り種のディスクです。モノ自体は色々な媒体で発売されている朝比奈最後のブル9ですが、これはシングルレイヤー・ダイレクト・カットで製作された高音質版のSACDということです。要は通常はCD等を量産するためにプレス原版を3世代作り、その孫プレス原版を使って量産するのですが、これはマスターテープからの第1世代の原版を用いてプレスしたものとなっております。それだけ音の劣化が少なく、フレッシュな音が聞けるという触れ込みです。
ですから大量生産には向かず、限定生産となっており、市場にどれだけ出回るかよく判りません。そしてお値段はなんと2万円! 最初、桁を読み間違えたのかと思ったのですが、間違いなく定価2万円となっておりました。
音キチ以外は完全門前払いとなるキワモノSACD。興味おありのオーディオ狂の方は是非に。
ちなみにこのディスクはSACD専用ですから、CDプレーヤーではまったく聞けませんので、ご注意ください。
(参考リンク:HMV、Tower、amazon)
・ベートーベン…交響曲全集
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団、会場:大阪ザ・シンフォニーホール、レーベル:ポニーキャニオン、カタログ番号:PCCL00598、メディア:CD8枚、発売日:2011年12月21日
朝比奈6回目となる交響曲全集の再販です。音質に変更があるのか、特にアナウンスもなく、この時点では判りませんが、今回の再販の特徴は5番のリハーサル風景と宇野功芳監修による朝比奈隆/ベートーヴェン・ベストが特典CDとして付いてくることと言えよう。誰が得をするのかよく分らない特典ですが、特別安くもないので、6回目の全集を持っていない方か、宇野功芳のファンで、まだベートーヴェン・ベストを持っていない不届者wは是非ご検討ください。
(参考リンク:HMV、Tower、amazon)
・ブルックナー…交響曲全集
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団、会場:大阪フィルハーモニー会館他、レーベル:ポニーキャニオン、カタログ番号:PCCL00599、メディア:CD11枚、発売日:2011年12月21日
こちらは3回目となる交響曲全集の再販です。そして、特典盤として宇野功芳監修による朝比奈隆/ブルックナー・ベストが付いてきます。こちらもこの全集を持ってない方か、宇野功芳氏のファンでかつ不届者はご検討ください。
(参考リンク:HMV、Tower、amazon)
3年ぶりとなるコンサートの感想文をアップしております。もしよろしければご覧になって下さい。
また、大阪激動の年を表すかの様に、去年の4月に在阪2オケが名称を変更しました。
・大阪センチュリー交響楽団→日本センチュリー交響楽団
・大阪シンフォニカー交響楽団→大阪交響楽団
それに伴い、リンクも整理しました。
また、リンク−アドレス帳に「朝比奈隆 その人と音楽」を追加しました。
とても深く朝比奈隆を聴き込んでいらっしゃる方で、思い出話を交えた評論は短いながら非常に的確でとても参考になるブログであります。興味の湧いた方は是非ご訪問ください。
去年の12月29日は朝比奈さん没後10年の命日だったので、NHK−FMで『今日は一日“朝比奈隆”三昧』として11時間の放送をやってくれました。その締めくくりとして、大植さんと大阪フィルによる第九の生中継がありました。大植さんも今シーズンで音楽監督を退かれ桂冠指揮者となるそうで、10年の節目をより強く感じてしまいました。
音楽だけでなく、色々とお先真っ暗なことばかりの世情ですが、暗黒の時代を切り抜けていった朝比奈さんを見習って、日本の希望の灯火に少しでもなりたいと思います。
なかなか思うように更新ができませんが、クラシック音楽への愛情は費えません。本年も石田工房をよろしくお願い申し上げます。