玄 関 口 【CD菜園s】 【コンサート道中膝栗毛】 【朝比奈一本勝負】

過去のひとこと(2011年版)


 2011年に書いた「ひとこと」を並べています。よろしければ読んでください。

9月25日
 あれ? 更新されてんじゃん。珍し〜い。もう閉鎖されたかと思ってたよ。
 とか思ったあなたはきっと正しい。(焼き土下座中)
 
 お久しぶりです。
 かなり長いこと更新をサボっていた間に朝比奈さん関連の新譜もしくは再販がありましたので、順にご紹介したいと思います。
 
ベートーベン…交響曲2番、第5番「運命」
 管弦楽:倉敷音楽祭祝祭管弦楽団、会場:倉敷市民会館大ホール、録音:2番が1989年3月17日、5番が1992年3月24日、レーベル:Tobu Recordings、カタログ番号:TBRCD0013、メディア:CD1枚、発売日:2011年10月10日
 (参考リンク:HMVTower
 
 3番、7番&8番に続く倉敷音楽祭のベートーベン第3弾です。ほぼ1年に1枚のペースでリリースされていますが、1曲ごとに出演者全員の許可を取っているそうなので、なかなか進捗しないと思います。東武レコーディングの尽力には頭が下がる思いです。後は1,4,6,9番ですが、9番の合唱団員にも全員の許可を得るつもりなのでしょうか。こりゃ大変だ。
 
 
1.チャイコフスキー…交響曲第6番「悲愴」
2.ドボルザーク…交響曲第9番「新世界から」
3.R.コルサコフ…交響組曲「シェエラザード」
4.ワーグナー名演集
 
 管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団、会場:大阪フェスティバルホール、録音:1.1982年1月21日2.1982年1月8日3.1982年11月22日4.1983年10月4日、レーベル:キングレコード、カタログ番号:1.KICC3616 2.KICC3617 3.KICC3618 4.KICC3619、メディア:各CD1枚、発売日:2011年10月5日
 (参考リンク:悲愴がHMVToweramazon、新世界からがHMVToweramazon、シェエラザードがHMVToweramazon、ワーグナーがHMVToweramazon
 
 以上4点はプライスダウンによる再販です。以前のものは2008年3月26日に発売されたもので、1,800円で販売されていましたが、この度カタログ番号を新しくし1,000円へと価格が変更されております。
 前回の発売時には高品位なる「ハイパー・リマスタリング」を採用したと謳われておりましたが、今回は本来のデジタル録音と平行して収録されたアナログ録音のマスターを使用し、192KHz/24bitによるデジタル・リマスタリングを行ったことが売りとなっております。ただ、両者のリマスタリング技術が別のものなのか、同じものなのか現時点では判断が付きません。
 
 ちなみに、ワーグナー名演集の曲目は、ジークフリート牧歌、ジークフリートのラインへの旅、ジークフリートの葬送行進曲、ブリュンヒルデの自己犠牲と終曲、となっております。
 
 
ブラームス…交響曲全集、協奏曲全集
 管弦楽:新日本フィルハーモニー交響楽団、会場:東京オーチャードホール、レーベル:写影、カタログ番号:SHHPC005、メディア:DVD3枚、発売日:2011年7月5日
 (参考リンク:HMVToweramazon
 
 去年の2010年4月24日に発売されたブルックナーの交響曲選集に続く、実相寺昭雄監督による映像作品のDVD化です。
 ピアノ協奏曲第2番とヴァイオリン協奏曲は完全初出。映像化も「朝比奈隆 交響的肖像」に収録されていた交響曲第1番と第4番を除くと初めてとなっております。ただし、フォンテックから発売されていたCDと同じ音源を使用しているそうなので、前述のピアノ協奏曲第2番とヴァイオリン協奏曲以外は既にCD化はされております。しかし映像につける音楽を編集してしまうと、非常に違和感を覚えるそうなので、無修正の可能性があります。(まだ検証しておりません)
 映像特典の中には、あの「フィデリオ」の一部が収録されているそうです。かなり物議を醸し出した演奏で、ある意味伝説になっておりますが、こちらも実相寺監督が撮影しております。全曲発売は無理なのでしょうか。
 
 ちなみに、それぞれのディスクに収録されている曲目、独奏者及び収録年月日は以下の通りとなっております。
《1枚目》
 ・交響曲第1番(1990年2月5日)
 ・ピアノ協奏曲第1番 Pf独奏:伊藤恵(1990年5月1日)
 ・ヴァイオリン協奏曲 Vn独奏:藤川真弓(1990年4月3日)
《2枚目》
 ・交響曲第2番(1990年4月3日)
 ・交響曲第3番(1990年5月1日)
 ・ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 Vn独奏:豊嶋泰嗣、Vc独奏:上村昇(1990年2月5日)
《3枚目》
 ・ピアノ協奏曲第2番 Pf独奏:園田高弘(1990年6月1日)
 ・交響曲第4番(1990年6月1日)
 ・特典映像:インタビュー「実相寺昭雄監督と朝比奈隆先生の思い出」(出演:寺田農)
 
 
 最後に、年末の第9のチケットを取りましたので、コンサート道中膝栗毛の方に予定をアップしておきました。行けたら実に3年ぶりのコンサートとなります。最後のコンサートと同じ大植&大阪フィルなのですが、前回はフェスティバルホール最後の演奏会で非常に盛り上がりました。さて今回は、どんな演奏を聴かせてくれるのか、非常に楽しみにしております。(行けるよな……)
 
 と、言う訳で今回の更新は以上です。
 指揮者のクルト・ザンデルリングさんが先日98歳で亡くなったそうです。あと1日で99歳だったそうですが、これでまた一人大好きな指揮者が逝ってしまいました。ザンデルリングさんのご冥福をお祈りします。
 その一方で、今年のブザンソン国際指揮者コンクールで垣内悠希さんが見事優勝したそうですが、今後私の胸を熱くする若手指揮者は現れてくれるのでしょうか。それ以前に、このサイトの文章は読んでくれた人の胸を熱くしているのでしょうか。自問自答しながら次回の更新まで瞑想します。

1月3日
 あけまして、おめでとうございます。
 
 長らく放置してしまい大変申し訳ありませんでした。と、言うのも愛用のパソコンが突然起動しなくなってしまいました。そこでパソコンを新調したのですが、その際にレンタルサーバのFTPパスなどが分からなくなってしまい、復旧に随分と時間が掛かってしまいました。
 そのため、朝比奈さんの新譜が出たにもかかわらず、またアクセスカウンターが11万回ったにもかかわらず、何もできないまま、更新が滞ってしまいたした。すみませんでした。
 そこで、2011年最初の更新は今までお伝えできなかった新譜情報+αをお送りしたいと思います。
 
 
マーラー…交響曲第4番
 大阪フィルハーモニー交響楽団、樋本栄(ソプラノ)、録音:1968年9月2日、レーベル:Tobu Recordings、カタログ番号:TBRCD0010、メディア:CD、発売日:2010年9月15日
 (参考リンク:HMVToweramazon
マーラー…交響曲第2番「復活」
 大阪フィルハーモニー交響楽団、同合唱団、井岡潤子(ソプラノ)、竹本節子(アルト)、会場:大阪ザ・シンフォニーホール、収録:1995年7月8日、レーベル:Tobu Recordings、カタログ番号:TBRDVD1003、メディア:DVD、発売日:2010年9月15日
 (参考リンク:HMVToweramazon
 
 東武レコーディングズによるマーラーの2題です。前者は発売自体が奇跡みたいな演奏で、よくまあ発売に漕ぎ着けたなと賞賛の声を上げずにはいられません。後者は朝比奈さん87歳のバースディコンサートの模様で、同年サントリーホールでの演奏はポニーキャニオンからCDが発売されております。朝比奈さんのマーラーもすばらしいことをこれで再確認できるのではないかと思います。
 
 
ベートーベン…交響曲第7番、8番
 倉敷音楽祭祝祭管弦楽団、会場:倉敷市民会館大ホール、収録:1995年3月21日(8番)、1994年3月27日(7番)、レーベル:Tobu Recordings、カタログ番号:TBRCD0011、メディア:CD、発売日:2010年11月6日
 (参考リンク:HMVToweramazon
 
 これまた東武レコーディングズからの1枚で、3番「英雄」に続く倉敷音楽祭シリーズ第2弾です。関係者ひとりひとりに発売の許可を取っているそうで、なかなかリリースが進みませんが、全9曲発売される保障などまったくありませんので、発売自体を私は歓迎したいと思います。次はどんな組み合わせとなるのか非常に楽しみです。
 
 
ベートーベン…交響曲第4番、メンデルスゾーン…序曲「フィンガルの洞窟」、芥川也寸志…弦楽のための3楽章(トリプティク)より第1楽章、第2楽章
 スウェーデン放送交響楽団、収録:1956年12月1日、レーベル:Weitblick、カタログ番号:SSS0113、メディア:CD、発売日:2010年11月6日
 (参考リンク:HMVToweramazon
 
 貴重な朝比奈さんの海外ライブです。レーベルはWeitblickですが、実質は東武レコーディングズです。朝比奈さんは申請すればギネスに載る位海外のオケを振っていますが、ほんの近年になるまでほとんど日の目を見ていませんでした。それがこうしてコンスタントに発売されるのは本当に嬉しいことです。以前、この演奏は1956年11月27日と言われていたそうですが、最新の調査で同年12月1日のものと判明したそうです。ともあれ、もっともっと海外の音源が市販化されるよう希望いたします。
 
 
 
 最後に+αですが、
 海外に、ブルックナーに関する録音を調べたサイトがありまして、John F.Berky氏によって運営されているAnton Bruckner Symphony Versions Discographyと言うサイトがあります。その中に朝比奈さんと名古屋大学交響楽団が1976年1月20日に行った、ブルックナーの交響曲第8番のLPをMP3にしたファイルがアップされています。そのページがここです。
 同じ年のジャンジャン盤よりスケールの大きな演奏となっていて、非常に興味深いものとなっております。中古市場にもまったく出回らない超貴重な録音です。朝比奈さんに興味のある方はぜひ御一聴してみてください。
 
 それでは、新年も石田工房をよろしくお願いいたします。


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